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金剛石の騎士たち エピローグ1
~チームGの選択~
ニルダの杖が戻った翌日、午後。
ラハ「で、何の用なの?急に全員集まれだなんて・・・い、いつっつぅ」
リヴァ「ラハはまだ昨日のアルコールが抜けてないか?自己管理が甘いのう。」
フォールズ「ほんとほんと。あ、でもドワコがいないねぇ。珍しい」
オリノコ「彼女は来ない。今朝方旅立ったよ。」
全員「??!?!!!?」
オリノコ「話せば長いんだが。実は彼女のルーツにつながる手がかりが、な。」
ギゼ「ああ、例のDWKか?記憶がないんだったよな、昔の。」
オリノコ「昨夜、ドワコとカケルが話し込んでいた横を通りかかってな。確実ではないらしいが、DWKというのはカケルの故郷に伝わる伝説の『闇の森の王国』のことじゃないか、という話を聞いてな。ドワコはかなり焦っていたみたいだった。でもまさか今朝方行ってしまうとは思わなかったが。」
ラハ「・・・DARKWOOD KINGDAMってこと?頭文字?」
フォールズ「でもそれだけじゃなー。それにカケルの故郷ってずぅーっと東の島国なんでしょ」
リヴァ「大体おぬし、今朝方見かけたんじゃろ、止めなかったのか」
オリノコ「すまない。そんな雰囲気じゃなかった。だから、皆に集まってもらったんだ」
ギゼ「どうするってんだ。個人のことだからあまり口を突っ込みすぎるのもどうかとは思うが・・・」
ラハ「あんた以外と冷たいのね!これまでいっしょに頑張ってきた仲間の一大事でしょう!」
ギゼ「そ、そういうつもりじゃないぞ。ただドワコ自身の気持ちも考える必要があると思ったんだ。大体今から追いつくのか?MALOR使えるぞあいつ」
オリノコ「・・・カケルの話では、DWKは武器を使わない体術だか武術だかを極めようとしている者たちの集団らしいってことなんだが、その存在自体が伝説らしくてな。彼もずっと忘れていたそうだ。」
リヴァ「存在もあやふやで、本当にあるのか、どこにあるのかもわからないところに、1人で向かったというのか」
オリノコ「だからこそ、皆を巻き込みたくない、ということはドワコも言ってたよ」
ラハ「だからって!そのまま行かせるのはどうなのよ」
オリノコ「そこで相談なんだが、4階の賢者を覚えているか?」
フォールズ「あー、そんなのいたねぇ。大金払えばいろいろ教えてくれるとか。結局払えなくてそのままだったよね」
リヴァ「その賢者がどうしたというのだ」
オリノコ「昼前にいろいろ調べてわかったんだが、あの賢者はカケルの同郷らしくてな。金にはかなりガメツイらしいが星見の能力ではかなり腕利きらしい」」
ギゼ「もうわかったぜ。DWKのことを尋ねようっていうのか」
フォールズ「そんなに都合よくいくかな?」
オリノコ「仮定の話ですまない。まず私の持ち金だけではきっと足りない。そして私は一族の仮の代表というなんというか、微妙な立場でな・・・自由がきかないのだ。もうすぐ、故郷に帰らねばならない事情がある。そんなこんなで私が自由にできる時間は少ないんだ。だけどドワコのためにできる限りのことはしてやりたい。このチームのリーダーとして、最後の御願いを・・・」
リヴァ「・・・もういいわい。みなまで言うな。ワシは行くぞ」
ラハ「まず、その賢者に聞いてみてからね。それからドワコの後を追っかける。他は?」
フォールズ「おもしろそうだねぇ。DWKが本当にあるんだったらいっしょに行くよ!でも無いんだったら行かないからね。」
ラハ「それでいいわ。ギゼ?」
ギゼ「むーん、しょうがない、つきあうか。でも実在しないと思うがなぁ」
フォールズ「そうだよね、そんな都合いい話ないと思うけどね!きっと無駄足だよ」
さらに翌日。
「五人」の若者が、はるか東を目指してリルガミンを旅立った。
一人、街のはずれで見送ったエルフはつぶやいた。
「まさかカケルが一緒に行ってくれるとは思わなかった。しかし、必ず私も後を追いかける。早く帰って長老達を説き伏せないとな」
城塞内へ戻る彼のもとに、もう一人のエルフがかけよってきた。
「・・・ずいぶんと君には待たせてしまった、アドア。」
そして二人は、ともに遥か北の故郷へと旅立ったのだった。
エピローグ2 ~チームNの別離~ へ続く
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